■ 抄録・要旨
| ホウレンソウでは、栽培施肥量の増加により、オゾン被害が軽減されるとする報告がある。本研究では、施肥量の異なる土壌を作成し、それを詰めたプランターでホウレンソウ(12品種)を栽培するとともに、オゾン暴露試験を実施し、施肥量の多少によるオゾン被害軽減効果の有無について検討した。また、被害度と気孔密度との関係についても調べた。
栽培施肥量の増加によるオゾン被害軽減効果は、12品種中、8品種で認められ、その程度は品種によって異なった。また、いずれの品種においても、栽培施肥量の増加により、気孔密度が低下する傾向が認められた。これらのことから、栽培施肥量の増加によるオゾン被害軽減効果には、気孔密度の低下のみが関与するのではなく、葉内のオゾン解毒成分などの関与も考えられた。
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